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2018.04.13 更新

果樹農薬による病害防除について 〜殺菌剤使用のポイント〜


これからの季節、家庭菜園においても作物を病害から守るためにやむを得ず何らかの農薬を使用する場面は少なくありません。いくつかのポイントを押さえておくと、より有効な病害対策が可能です。

①予防と治療 〜予防剤は広く浅く、治療剤は的を絞って鋭く〜

病原菌が植物に付着して発病するまでには段階があります。(図1)発病、蔓延してから病気を抑えるのはなかなか困難で、感染前の予防散布に重点をおくことが大切です。

図1

予防剤は作物登録や対象病害が多く、価格も比較的安価なので、天候が不順な時は特に早めの薬剤散布を行い、作物が健全なうちに農薬の保護膜をつくり病原菌の侵入を防ぐよう心掛けましょう。また、予防剤は病原菌に対し多数の作用点を有するので耐性菌の発生リスクが低いことも特徴です。一方、治療剤は対象となる病気は限られ価格もやや高めですが、植物体内に浸透して作用するため、特定の病原菌に卓効を示します。ただし、治療剤は病気の進行・拡大を防ぐもので、一度罹病した病斑を消すことはできません。また、病原菌への作用点が限られるので、よく効くからといって多用すると、耐性菌の発生が懸念されますので注意しましょう。

②病原菌はカビ?細菌?

ほとんどの病気はカビ(糸状菌)が原因で、殺菌剤の多くはカビに対して作用します。野菜の軟腐病、桃のせん孔細菌病など細菌が原因の病気には細菌に対して有効な薬剤を選ばなければなりません。細菌は作物の気孔や傷口から感染するので風雨や土寄せの前後に、ボルドー剤などカビと細菌の両方に効果のある予防剤を使用すると有効です。(図2)

図2 殺菌剤の特性イメージ(効果や耐性など地域、条件によって差異があります)

③雨降りの前がねらいめ

作物に散布した農薬の被膜は一旦乾くと効果が安定します。予防の基本は降雨前の防除と考え、乾固した農薬を完全に洗い流すほどの雨が長時間続いた場合は雨後の薬剤散布を追加します。

④耐性菌を生ませないために・・・

同じ農薬を使い続けるとその効果が低下してくることがあります。予防剤・治療剤をうまく組み合わせるとともに、できるだけ成分の異なるものをローテーションで使用するよう心掛けましょう。また、最近では成分だけでなく作用機構の類似した農薬を系統別に分類したracコード(世界農薬工業連盟・抵抗性管理委員会提唱)の活用も広がっており、これを活用することで、より効果的な防除体系の組み立てができます。

また殺菌剤に依存しすぎることなく、病害部位や落葉などの伝染源の除去、防風や排水といった園地整備などの耕種的対策を講じることも大きな意味を持ちます。

⑤安心・安全 〜人にも作物にも〜

農薬の使用は農薬取締法に基づき、適用作物と適用病害名・使用回数と使用時期などが定められています。食品としての安全性を確保し栽培者や周辺環境への影響も考慮して、使用基準を守ることは農薬使用の必須条件であることは言うまでもありません。


営農部 蔵本 郁美
広報誌「なごみ」2018年4月号掲載


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