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2017.10.13 更新

水稲病害虫と施肥の関係


10月も半ばになり、中生品種の稲刈りも最盛期を迎えたかと思います。晩生品種については出穂が早いと感じましたが、皆さんの圃場はどうでしょうか。圃場をよく観察し、収穫適期に刈り取りを行いましょう。

さて、施肥量の増加は作物の増収に繋がる有力な手段の一つとなりますが、耐病性を低下させる傾向があるので、肥料のやり過ぎには注意が必要です。

1.いもち病と施肥

図1 いもち病の病斑

このような試験結果があります。水稲に、いもち病菌を接種したところ、無窒素状態では、病斑は認められず、窒素濃度が上昇するにつれ、病斑数は多くなり大型になりました。

いもち病が感染する理由として、窒素多用によって細胞膜が薄くなるとともに、珪化細胞が減少し、表皮細胞にいもち菌が侵入しやすくなるためです。また、窒素多用は水稲体内の可溶性窒素の含有率が増加し、いもち菌が組織内で発育する上で、豊富な栄養分となるため、病気が進行します。

穂いもちを発生させないためには、穂肥施用時に、生育後半の気象状況、いもち病発生予察を参考にして、穂肥の量を加減しましょう。

水稲体のケイ酸含有率が高まれば、珪化細胞が増加し、いもち菌の侵入抵抗性は強まります。また、ケイ酸とともに苦土を施用すると、高濃度ケイ酸、低濃度窒素となり、いもち病を著しく軽減させることが認められています。

JAの水稲栽培ごよみに、苦土重焼燐やけい酸加里プレミア34等が推奨されているのは、このような理由があります。

2.紋枯病と施肥

図2 紋枯病の病斑

紋枯病についても、いもち病と同じく、窒素肥料の過多は罹病性を高くし、本病を多発させる要因となります。

窒素含量と罹病性との関係は、窒素含量が増加すると罹病性は高く、減少すると低いという傾向があります。追肥を行うと罹病性を一時的に高め、なおかつ基肥が少ないとその影響は大きくなります。したがって、紋枯病の発生が予測される場合(前年発生が多かった圃場等)は、窒素肥料の多施用を避ける栽培にしましょう。

3.虫害と施肥

虫害の発生は、害虫の発生周期、気象条件などとの関係が強く、窒素肥料の多施用によって害虫の増殖を助長し、作物の被害を大きくします。これは、多窒素栽培すると濃緑色の葉が軟弱に繁茂し、作物体内に可溶性窒素が増加するような栄養状態となり、加害幼虫の発育に適する稲体になるためです。

多窒素栽培の作物は、害虫の来襲や産卵にも好適となり、ウイルス病を媒介するヒメトビウンカは、窒素の効いた葉色の濃い稲に集まりやすいので、縞葉枯病も発生しやすくなります。

したがって、多量の窒素が、水稲に急激に吸収されないようにするため分施を行うか、緩効性(基肥一発)肥料の施肥形態を採用し、施肥量も圃場の肥沃度を勘案した量とするとともに、ケイ酸質肥料の施用によって窒素濃度を低下させると同時に、土用干しを励行して、草姿を直立型にするような対策を行うようにしましょう。

参考文献 植物栄養土壌肥料大事典

スズメの被害について

図3 スズメの被害の籾

毎年必ずある問い合わせで、「穂が白くなっている」という症状があります。穂が白くなる場合は、いもち病やニカメイチュウ(ズイムシ)などの病害虫被害がありますが、さらに多いのがスズメの被害(図3)です。

スズメの被害は、乳熟期(籾を潰すと白い汁が出る)にスズメが突いて、籾に穴を開け、籾の周りに白い粉が見られるのが特徴です。激しい場合は、穂を折ったりして、米を食べることもあります。

対策としては、反射テープを使って、外周を重点に、捻って張る方法がありますが、被害を受けてからではダメで、必ず穂が出る前(被害に合う前)に行うのがポイントです。


営農部 渡邉 雄太
広報誌「なごみ」2017年10月号掲載


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