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2017.03.15 更新

果樹果樹園の表層管理


春になり、気温の上昇とともに果樹の生長が始まります。同時に果樹園の地表地中に眠っている無数の雑草の種子や宿根も休眠から覚め、発芽を始めます。

新たに果樹栽培に取り組んだ場合、樹や果実の管理に手一杯で、気温上昇とともに旺盛にはびこる雑草の脅威に悩まされることが多いようです。

表層管理は地味な作業ですが、養水分の吸収や地表温度、病虫害などに与える影響を考え、計画的に行いましょう。

①果樹園の表層管理の主な3タイプ

清耕法

草削りや中耕・除草剤などで雑草を常時抑える清耕法は、春先の地温上昇や、雑草との養水分の競合を避ける面で利点がある一方、傾斜地では表土の流亡や乾燥、さらには中耕による断根に伴う根傷みや、生育期間中に労力がかかりすぎるのが難点です。

草生法

雑草や緑肥作物などとの共生をはかる草生栽培は、年間に何度も草刈作業が必要なことや、春先の果樹との養水分の競合、高温期に草が枯死分解した際に放出される窒素の肥効の不安定さ(窒素の遅効き)が課題となる一方で、土壌の乾燥防止や真夏の地温上昇を抑え、表土流亡防止、土壌通気性の改善や腐食の補給の効果が期待できます。

マルチ法

圃場の表面をわらやカヤなどの有機資材や、プラフィルムや不織布などの人工資材で被覆する方法です。雑草を抑える効果があり、マルチ資材の素材によって、地表温度や土壌の保水性、通気性などに与える影響が異なります。

実際の栽培では、樹幹周囲だけにマルチを施し、その他の部分は、管理面積や機械装備、圃場条件などにより、清耕・草生との折衷法が行われています。

②有機質マルチの注意点

敷きわら(カヤ)は、太陽光を遮り地温の上昇を妨げるのと同時に、夜間地表からの放射熱を遮るため、晩霜害が起こりやすくなります。敷きわらは地温がしっかり上昇し、晩霜の恐れがなくなってから行いましょう。また、これを多量に連用すると、腐熟分解した際にカリ(K)成分が過剰に供給・吸収され、拮抗的に吸収されにくくなるマグネシウム(Mg)欠乏症が起こりやすくなります。

また、バーク堆肥や落葉堆肥などのマルチ施用を毎年続けると、果樹の根が表層部に集まり、干ばつや極度の乾燥に見舞われた際、根傷みをおこす危険もあるので注意が必要です。

③除草剤使用の際の留意点

まだ気温の低い春先の除草は、速効的に効果のある接触型(プリグロックスLなど)の除草剤を用い、地表を裸地化し、できるかぎり地温の上昇をはかります。気温の上昇に伴い、浸達型、浸透移行型の除草剤を使うことで抑草期間が長く保てます。

ただし、浸透移行型の除草剤は、風や気流による飛散(ドリフト)によって作物へ重大な薬害を起こす危険もあるので、使用の際は飛散防止カバーを用いるなど十分な注意が必要です。

浸透型除草剤による被害

④防草シート使用の際の注意点

防草シートの使用例

果樹の根の上に設置する防草シートは水と空気を十分に通し、且つ日光を遮断して雑草の発芽を抑えるものを選びます。通気性と透水性が十分でないと樹体生育に悪影響を及ぼします。展張前はできる限り除草し、石コロ、枝切れなどの障害物は取り除きます。

また、地面の凸凹をならし、すき間なく丁寧に敷くことで防草効果や耐用年数もアップします。

春になり果樹園管理が本格化するこの時期に、それぞれの管理法のメリット・デメリットを確認し、効率的な表層管理・雑草管理の計画を立てておくことも必要かもしれません。


営農部 蔵本 郁美
広報誌「なごみ」2017年3月号掲載


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