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2016.12.15 更新

薬剤展着剤の機能と使い方


1.展着剤とは

展着剤とは、農薬を付着させやすくするためのもので、農薬の効果を高めるという重要な役割を担っています。

農薬の散布場面で、薬液を散布しても植物の葉に散布液が付着せず、球状に丸まって流れ落ちてしまうという経験をされたことがあると思います。植物の表面には水を弾くワックス(ロウ)や植物の表面に生えている細かい毛、害虫の体毛などがあるため、散布液が簡単には付着しません。(図1)これを改善する目的で展着剤が生まれました。

図1 薬液の付着がよくなる

2.有効成分は界面活性剤

展着剤は、散布した薬液が散布作物などの表面に広がり均一に付着するのを助けます。この働きをするのが展着剤の有効成分である界面活性剤です。

界面活性剤の中には、湿潤や吸湿、浸透、乳化、分散、起泡、洗浄、吸着、被膜形成など様々な作用を持つものがあります。

展着剤は一般展着剤、機能性展着剤、固着性展着剤の3種類に分けられ、それぞれ次のような特徴があります。(表1)

表1 展着剤の種類と特性
一般展着剤

薬剤の付着性、湿展性に優れ、被膜面を広げる効果が高いです。泡の立ちにくい少泡性の展着剤もあります。ただし、濃度を濃くすると薬害の心配や、被膜面を広げる効果が強くなりすぎて薬液の付着量が少なくなり、効果が下がることがあります。薬剤ではグラミンSやハイテンパワーなどがあります。

機能性展着剤

作物への浸透、浸達性を持ち、薬液(有効成分)を積極的に作物に「浸み込ませる効果」があります。また、病原菌・害虫の細胞などの標的部分によく付着するようになります。

例① アプローチBI

浸透効果が勝負の治療剤や殺虫剤を散布する時にお勧めです。一般展着剤よりも濃い濃度で使用でき、薬害が出ないのが特徴です。

例② ニーズ

浸透力の増強に加え、作物への付着力を増強させたものがニーズです。さらに、ニーズ自身に殺菌力があるので、殺菌剤の展着剤として利用すると殺菌力も増強します。ただし、幼苗期や高温時の散布では薬害が出やすいので、アプローチBIを使用する方が良いです。

固着性展着剤

薬剤の被膜層を厚くすることで、付着量を多くします。また、作物の表面へ有効成分を固着させ、薬剤の残効性を高めます。(図2)主に保護殺菌剤や予防剤の雨前散布に加用します。薬剤ではアビオンEなどがあります。

図2 保護殺菌剤には

3.展着剤の使い方

薬液を作る時には混ぜる順番があります。水を張ったタンクに、一般的には界面活性剤の多い順に混ぜていきます。初めに展着剤を入れ、製剤を水中で分散させやすくします。二番目に乳剤を入れます。乳剤は油状ですが、薬剤の中に界面活性剤が入っているので混ざりやすくなっています。最後にフロアブル剤や水和剤を入れます。

展着剤の効果を最大限に引き出すには、薬剤を散布する作物の性質や状況を把握することが重要です。入れ過ぎると薬害などの心配があるので、使用条件や使用上の注意事項を厳守して下さい。

4.付着しにくい作物

作物には水に濡れやすいものと濡れにくいものがあります。一般的に果樹は濡れやすい作物で、イネやムギは濡れにくい作物になります。野菜では品目などによって違いますので表を参考にしてください。(図3)

図3

営農部 髙谷 昌義
広報誌「なごみ」2016年12月号掲載


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