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2016.07.15 更新

水稲水稲の稲こうじ病の防除について


岡山県では、一昨年と昨年に稲こうじ病が多発しています。このため、特に本年の種子に稲こうじ病の罹病種子が散見される事態となっています。

そこで、今年の稲こうじ病防除対策について、私見も含みますが述べたいと思います。

稲こうじ病は、よく豊年穂などといわれ豊年の兆しとされていましたが、昨年のように大発生すると減収するばかりでなく玄米を汚くして品質を低下させます。この玄米があると農産物検査規格では規格外となります。

稲こうじ病の発生要因について

  1. 前年の発生が多かった圃場で、土壌中の菌密度が高い(菌(胞子)は、2年は生存)
  2. 出穂前20日間に低温多雨の気象条件
  3. 生育後半の窒素が多い(倒伏が懸念されるような稲体)

まず1の条件ですが、これに合う圃場は前年の発生状況で把握できます。次に、問題は2と3の条件です。

2の条件ですが、2013年から2015年の気温の推移を図1に示しました。毎日の気温の変化では分かりにくいので、5日間移動平均で示しています(前後2日の気温を足して、一日の平均気温を表します)。この図1から、2013年は8月の中旬まで高温状態で推移しているのに対し、2014年は7月下旬に高温状況がありましたが、8月は低温状況が続いています。また、2015年は8月初旬に高温状況がありましたが、中旬以降は低温状況となり、稲こうじ病の発生要因となりました。

図1 13〜15年の平均気温の5日間の移動平均

このことから、2の条件の稲こうじ病の発生が多いか少ないかは、7月末から8月初めでは推察できません。

3の条件ですが、最近の米づくりは、省力化により基肥一発施肥の栽培型が大半を占めています。これらの肥料は、気温が高い場合は早めに溶け、低い場合は溶けるのが緩慢になります。

したがって、8月の低温は肥料の効きが遅くまで持続すると予想され、稲こうじ病の発生を助長すると思われます。

防除剤と防除時期について表にまとめました(表1)。防除時期の、出穂前何日かをどのように判断すれば良いかは、表2の各品種の幼穂形成期と出穂期を参考にして下さい。

表2 主な品種の幼穂形成期と出穂期の目安

また、実際のほ場での防除時期(生育状況)の確認については、

ア、幼穂の長さで確認する方法(表3)

イ、止葉と葉耳間長で確認する方法(図2)

があります。

表3 幼穂長と出穂前日数の目安
図2 止葉の抽出と葉耳間長で出穂期を予想

他の主要病害虫のように発生後の防除も可能なものがありますが、残念ながらこの稲こうじ病は予防しかありません。

今年の気象状況ですが、一部ではエルニーニョ現象が終わってラニーニャ現象になり、2010年のような猛暑になるという報道もありますが、可能な限り防除を実行して稲こうじ病の被害を少なくしましょう。


営農部 酒井 啓
広報誌「なごみ」2016年7月号掲載


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