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2014.01.15 更新

果樹整枝剪定の基本(落葉果樹)


1.整枝剪定の目的

  1. 隔年結果をなくし、生産の安定を図る。
  2. 栽培管理作業が能率的に出来るような揃った樹形を作る。
  3. 主枝・亜主枝・側枝・結果枝と均衡のとれた樹冠を構成する。
  4. 枝の間合いを作り、通風・採光を良くして、品質の揃った果実を生産する。
  5. 気象災害にも十分耐え得るような丈夫な樹の骨格を養成する。
  6. 樹の生長作用を調整し、樹冠の拡大を制限して、土地の効率的利用を図る。

2.整枝剪定の時期

落葉果樹の剪定は通常、落葉した冬期で、厳寒期を避けて行います。幼木や樹勢の弱い樹などはあまり剪定を急がず、健全な成木から順に作業を進めるようにしましょう。

3.樹形と整枝法

枝が真上に伸びやすいもの、開帳しやすいものなど樹種によって枝の生長の性質が異なります。本来の性質にあった樹形を目標にします。(図1)

図1 立木仕立て果樹のおもな樹形
  1. ウメ、モモ、スモモ、カキ(富有)…開心形(盃状形)、開心自然形
  2. クリ、カキ(西条)、リンゴ、サクランボ…主幹形、変則主幹形

4.剪定の種類

○切り返し剪定

枝の途中で切るのが切り返し剪定です。先端を強く伸ばして骨格となる枝を育てたり、先端が下垂して弱ってきた枝の勢いを回復させたりする切り方です。

○間引き剪定

枝の基部から切るのが間引き剪定です。込み合った部分の枝を間引き、日当たり、作業性などを向上させる剪定です。切り返し剪定に比べて、樹が落ち着き、花芽が付きやすくなります。(図2)

図2 間引きせん定と切り返しせん定
○整枝剪定の手順

整枝はまず樹を観察し、目標とする樹形とのイメージを重ね、主枝・亜主枝の配置を確認します。太い枝の間引きから初め、骨格となる枝の配置を決めます。次に側枝、結果枝、結果母枝の 1.間引き、2.切り返しの順に剪定を行います。

○枝の勢力バランス

枝の強さ・太さは主枝が最も強く、次いで亜主枝、側枝、結果枝の順に弱くなっていくことが大切です。主枝、亜主枝、側枝は毎年まっすぐに伸びるよう切り返し、競合する枝は基部から切り取ります(図3)。これらの枝の強弱関係を明確に保つことが大切です。

図3 骨格枝の先端のせん定のしかた

《結果習性》

果実の成り方はモモ・ナシ・ウメなど冬場確認出来る花芽がそのまま結果する結果枝型、春に新梢の伸長と共に花芽を発現するブドウ・カキ・キウイフルーツなどの結果母枝型があります。カキやクリなどは充実した枝の先端部分に翌年の花を含んだ芽を持つので、枝先を切り返すと翌年の果実を切り捨ててしまうので注意して下さい。

《その他の注意点》

大きな枝を切り落とすと、切り口から病原菌が侵入して枝が枯れ込む危険があります。

太い枝を切る際は、1.切り落とす枝の基部を長く残さない、2.切り口を平滑にする、3.ゆ合(癒合)促進剤を塗布するなどして切り口の癒合を促進しましょう(図4)。

図4 よい切り口、悪い切り口

参考文献『図集 果樹栽培の基礎知識』熊代克巳・鈴木鐵男
P65図6-1・P68図6-4・P69図6-6 社団法人農山漁村文化協会

営農部 井内 祥晃
広報誌「なごみ」2014年1月号掲載


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