JA岡山西

好奇心がエネルギーあなたと私のJA岡山西




営農事業

営農情報

2013.11.15 更新

加工麹のふしぎな料理力


1.麹と麹カビ

麹は蒸した穀類や豆類に麹カビを生やしたもので、さまざまな酵素を豊富に含んでいます。清酒やみそは、その酵素を利用して製造されます。麹カビを米に生やしてつくったのが米麹で、清酒や米みそなどに使われるものです。その他、麹カビを大麦に生やしたものは麦麹、大豆に生やしたものは豆麹と呼ばれ、それぞれ麦みそ、豆みそなどに使われますが、醤油は原料の全てを麹にします。

これらに共通する製造原理は、(1)麹カビのつくる酵素を利用して原料成分を分解する、(2)代謝活動によって成分を変換し、おいしさと栄養に富んだ発酵食品とすることです。つまり、麹カビは日本の食文化に深く根ざした伝統発酵食品に欠かせない菌であり、2006年に「国菌」に定められています。

2.塩糀は生きている調味料

塩糀は、米などの穀物に麹カビを生やしてつくった麹を食塩と混ぜ合わせたもので、溶解させた粥状の塩味発酵調味料です。

塩糀の「糀」は、「麹」と意味は同じです。「糀」という文字は、稲作の盛んな日本で生まれたものです。塩糀は、発酵中に米デンプンが糖化して甘酒のような甘みが出て、同時に塩味の角が取れて柔らかくなります。塩糀を様々な料理に塩の代わりに使えば、コクとうま味のある塩味を与えることになります。また、米麹を用いた甘酒の季語は「夏」とされ、日本では古くから親しまれてきた栄養ドリンクです。米麹を利用して食材をおいしくするアイデアは既に江戸時代からあり、米麹を漬け床に使う「三五八」や「べったら漬」などは現在でも受け継がれています。

最近は、和食のおいしさと健康機能が高く評価されるようになりました。和食の味付けに欠かせない発酵調味料であるみそ、醤油、みりん、米酢、清酒等と並び、塩糀も日本が世界に誇れる伝統発酵調味料の一つといえます。

塩糀は、それ自体に強烈な香りや味の個性があるわけではなく、あくまでも脇役として食材本来の香味を引き出し、料理をおいしくする「生きている調味料」なのです。

3.塩糀の4つの効果

塩糀に食材を漬けて調理すると、(1)食材が肉の場合、塩糀のプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)が肉の繊維やタンパク質を分解して肉質を軟らかくします。また、(2)肉に含まれるペプチターゼ(消化酵素)の働きにより、アミノ酸(うま味)やペプチド(まろやかさ)が増えうま味が増します。魚や大豆製品、乳製品等に使用した場合もタンパク質を分解し、グルタミン酸だけでなく、様々なアミノ酸が増えてうま味が増します。さらに、(3)塩糀の酵素が米等に含まれるデンプンを分解し、ブドウ糖をつくって、甘味が増したり、(4)塩糀の塩が野菜の苦みを低減し、野菜をおいしくします。

4.塩糀は、愛情をこめて作り「手塩にかけて」育てる

塩糀の黄金比率=麹3:塩1:水4です。(円周率の3・14と同じ。味も丸くなります)例えば、麹300g(3):塩100g(1):水400g(4)となります。これは生の麹を使う場合で、乾燥麹を使う場合は、麹200gをお湯(60℃〜70℃)100ccで戻してから、塩100gと水400ccを加えて作ります。

〈塩糀の作り方〉
  1. 糀は両手でもみほぐして、粒をバラバラにしておく。
  2. 塩(自然塩がよい)を加えて、こねるように握り合わせると、手のぬくもりと塩の湿り気でしっとりしてくるが、さらに糀の香りが立ってくるまで、糀と塩をよくなじませる。
  3. ぎゅっと握って手の形が残るくらいに固まってきたら、水(水道水でよい)を加え、手の平ですりあわせ、水と糀が分離しないように全体をなじませていく。全体が白濁して分離しないようになったら、予め熱湯殺菌したガラス瓶など保存する容器に入れ、常温(室温)で一週間から10日程置く。この間、毎日1回はよくかき混ぜて空気を入れ、分離していないか確かめる。
  4. 味見し、まろやかな甘塩の味になったら出来上り。後は冷蔵庫で保存する。
〈塩糀の使い方〉

塩糀の量は、食材の10%を使います。塩糀大さじ1は塩糀20gにあたります。塩の代わりに塩糀を使う場合は、塩小さじ1の場合、塩糀小さじ2で同じ塩加減となります。(ただし、塩分は塩の4分の1となる)

〈塩糀が使える料理〉

肉や魚は、調理する前に塩糀にしばらく漬けてから調理します。また、刺身や冷や奴につけて食べたり、卵焼き、ハンバーグ、唐揚げ等の下味として使ったりと、どんな料理にも使えます。

●参考文献

『旨みを醸しだす麹のふしぎな料理力』前橋健二・浅利妙峰共著、東京農大出版会発行

倉敷農業普及指導センター
広報誌「なごみ」2013年11月号掲載


このページのトップへ

 

HOMEトピックスお知らせ・新着情報イベント・相談会地域の話題事業案内特産品直売所店舗案内レシピ広報誌女性部
JA岡山西について個人情報保護方針情報セキュリティ基本方針金融商品の勧誘方針お問い合わせサイトマップ関連リンク

Copyright (C) 2017 JA-Okayama-Nishi,Allrights Reserved.