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2010.11.15 更新

水稲冬場の圃場管理について

 

本年は出穂期以降も高温で推移し、稲作栽培にとって厳しい年であったと思われます。

病害虫についてみれば夏ウンカ(セジロウンカ)、秋ウンカ(トビイロウンカ)は平年に比べやや多めの発生予報が出ていましたが、極端な被害圃場は少なかったように思われます。イネアオムシが多く、コブノメイガの被害を及ぼした圃場が広い範囲で見られ、とりわけ多肥料の圃場で顕著であり、適正な管理を行った圃場との差が大きかったのは多くの皆さんが知るところでしょう。

しかし、このような年にも、その被害を最小限にするのが農作物の栽培環境づくりです。

米についても同様で、しかも良質米を求める情勢であるのは既知のことでしょう。

良質な米生産には品種の選択、適正な肥培管理、適期防除などの条件はありますが、基本の一つとして土づくりがあげられます。

「イネは土でつくれ、麦は肥料で穫れ」といわれるように、土つくりは稲作にとって大きな要素の一つです。

水田の土づくり

作物が生育する体を支え養水分を吸収する根を取り巻く環境を整えることが「土づくり」です。

どんな土壌環境なのかチェックしてみましょう。

  • 作土が浅く、土が硬くなっている
  • 排水不良
  • 透水性不良
  • 毎年収量が上がらなかったり、収量が変動しやすい
  • 秋落ちを起こしやすい
  • ごま葉枯れ病を起こしやすい

ひとつでもあれば赤信号です。

土づくり対策

1.稲わらのすき込み

現在の地力を維持するため可能な限り全量すき込みます。腐熟推進のためには、石灰窒素20kg/10aが有効です。

2.堆肥施用

堆肥の種類によって効果や肥効に差異がありますが、一般的には1〜2t/10aの施用が目安です。堆肥の多量施用や未熟堆肥の施用は水稲の生育障害の原因につながることもあるので注意が必要です。

3.深耕による作土層の改善

深耕 目標18cm

作土が浅くなりがちなロータリー 耕は、耕盤層が厚く硬くなっている傾向があります。プラウやパワーディスクによる反転耕が有効です。ロータリーによる場合、トラクターの速度を落として深耕しましょう。

深耕すると透水性が良くなるだけでなく、耕盤層に集積している鉄やケイ酸などの養分が再び作土に戻り、土が若返ります。

しかし、一度に強度の深耕を実行すると上層の地力の高い土を下層へ送り込むことにもなるので、年23cm位ずつ進めて行きます。

4.乾田化

排水の悪い田では、秋・冬期に補助暗渠・明渠により乾田化に努める。

5.秋落ち水田の改良
  • 砂質がちな水田…鉄・ケイ酸入りの土作り資材の施用が効果的
  • 水持ちの悪い透水性の高い水田…ベントナイトの施用が効果的です。
6.各種土づくり資材の施用
  • ケイ酸資材…茎葉を硬くする。根の活性を高め、秋落ちを防止する。いもち病、ごま葉枯れ病への抵抗性が高くなる。
  • 石灰…根の発達に重要、土壌の酸度を中和する。
  • 苦土…葉緑素の成分
  • マンガン…秋落ち防止の効果がある、特にごま葉枯れ病の軽減に役立つ。
〈主な耕土培養資材〉
資材については各支
店・各農産資材店に
お問い合せ下さい。

とれ太郎(ケイ酸りん肥)
ケイカル(ケイ酸・苦土)
ミネラルG(ケイ酸、鉄等微量要素)
みつかね(ケイ酸・苦土・石灰・マンガンなど)
アヅミン(腐食酸など) など。


営農部  本田 隆志
広報誌「なごみ」2010年11月号掲載


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