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2010.02.15 更新

菜園庭木の“松”を守る! ~マツクイムシの防除~

 

マツクイムシ発生のメカニズム

毎年、8月を過ぎる頃から、松枯れの相談が増えてきます。松枯れはマツノマダラカミキリ(以後カミキリ)がマツノザイセンチュウ(以後センチュウ)を数万匹もつけて飛び回り、健全な松に伝播します。センチュウは樹木内で猛烈に繁殖し、8月頃から松の枯れ症状が現れ始めます。ちょうどこの頃は、高温と乾燥で樹木も一番衰弱している時期に当ります。ヤニの出が止まれば、カミキリの産卵対象樹となり、孵化した幼虫は樹の中に潜りこみ越冬します。暖かくなると樹の中に散らばっていたセンチュウはカミキリの蛹付近に集まります。カミキリが羽化脱出する5~6月にはセンチュウがカミキリの体に乗り移り、健全な松にばらまかれます。

これが松枯れの一連のサイクルです。このように、カミキリとセンチュウの共生がマツクイムシを引き起こす原因となります(図1参照)。

図-1 マツクイムシ被害発生メカニズム

防除の考え方

松を守るためには、まず健全な樹づくりが大切なことはいうまでもありません。そのためには、日頃から肥料やり、水やり、剪定などの管理を怠らないことです。そして、健全な樹の時は、カミキリの防除に重点を置き、カミキリが羽化・脱出して小枝を食べる時期(5~6月)の殺虫剤散布に心がけます。

葉が変色したり、枯れ葉がついている、ヤニのふきが悪い樹などは要注意で、2月頃を中心に殺センチュウ剤処理(1~2月)を行うことが多くなってきました。

防除の実際

散布薬剤(カミキリ対象)

「スミパイン乳剤」150~200倍液、「マツグリーン液剤2」60~100倍液などがあり、カミキリ発生初期(5月下旬頃)と発生最盛期(6月中旬頃)の最低2回は農薬散布が必要です。カミキリの防除でセンチュウの侵入を防ぐことができます。

樹幹注入剤(センチュウ対象)

薬剤は「ネマノーン注入剤」「マツガード」などがあります。カミキリ成虫発生3ヶ月前までのマツヤニの吹き出ない時期(1~2月)に樹幹に注入します。地上1m位の高さの部分に、6mm位のドリルで斜め下に向けて穴(深さ4~5cm)をあけ、薬剤を注入します。注入後、コルクでふたをします。薬量は樹の幹の直径(太さ)によって変わります。

土壌潅注剤(センチュウ対象)

カミキリの成虫発生2~3ヶ月前で松の休眠期明け(2月頃が適期)に「ネマバスター」を土壌潅注します。潅注する場所は、松の樹の太さの2~3倍を半径とする円状に深さ20cm、幅20cmの溝を掘ります。(例えば、樹の太さが30cmの場合、樹から60~90cm離れた場所に同心円状に溝を掘ります。)バケツやジョウロなどで50倍液を潅注して土を埋め戻します。薬量は樹の太さに応じて異なります。なお、幼木や衰弱した樹、移植直後の樹、根の浅い樹などには薬害を生じる恐れがありますので注意してください。

ワンポイントアドバイス

ヤニの出が十分あるかどうかで樹勢を判断して下さい。

樹を元気にするための施肥

図-2 大きい木では株張りのラインに沿って、数カ所穴を掘って施肥する。

1~2月の寒い時期に寒肥をやります。この時期は、地上部は休眠していますが、地下部は春に備えて根が活動を開始する時期に当ります。ゆっくり分解する油かすなどの有機質肥料を1ヶ所に一握り程度施肥します。施肥場所は(図2)を参考にして下さい。

また、夏場に土壌が乾燥した時や樹勢が弱い時などには、穴を掘って液肥を潅注することも効果的です。


営農部  土師 利和
広報誌「なごみ」2010年02月号掲載


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