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2010.01.15 更新

麦今後の麦管理について

 

本年度の麦は、播種期に雨が多く、ほ場条件が良くなかったことから播種が遅れる傾向にあったようです。

今後は、生育状況と気象を見計らっての管理となります。

1.麦踏みの実施

生育が進みすぎた場合、生育調節をするために実施します。

時期は1月上旬~2月下旬(三葉期~節間伸長期前)までに行います。

その効果は次のとおりです

1.生育調整

普通2月下旬になると幼穂の分化が認められます。生育が進みすぎると春先の低温で幼穂が傷つきます。このため、麦踏みにより生育抑制を行います。

2.分けつ促進

麦踏みにより縦の生育が抑制され、分けつが増加し、横への成長が促進されます。

◆麦踏みに当たって注意すること
  • ほ場が湿っていると湿害を起こしやすいので、ほ場がよく乾燥してから実施します。
  • 1月上旬~2月下旬の節間伸長(茎立ち)が始まる前に行います。あまり遅れてから行うと幼穂を傷めます。
 

2.追肥

生育状況や葉色をみて実施しましょう。基肥に被覆肥料(LP30など)を施用している場合は追肥をする必要はありません。

3月に入り葉色が薄く生育が悪いものは追肥(3月中旬)をやや多めに施用することにより収量が上昇します。特に大麦は醸造に適した粗蛋白含有量を確保するため幼穂長(10mm)期(3月中旬~4月上旬)に施用しましょう。

小   麦

(成分量  kg/10a)

  1月下旬~
2月上旬
3月上旬
窒素 3 1~2
リン酸 0 0
カリ 4 0

大   麦

(成分量  kg/10a)

  1月下旬~
2月上旬
3月中旬~
4月上旬
窒素 2~3 2~3
リン酸 0 0
カリ 2~3 2~3
 

注1)生育過多の場合は時期を遅らせ、量を減らす。
注2)暖冬、多雨年には肥料分の流出が多いので後期肥料切れに注意

3.排水対策

土壌水分が多く過湿状態になると根の生理機能が低下します。

生育・収量・品質に及ぼす影響が大きくなるので十分な対策を実施する必要があります。

降雨時には時々ほ場を見回り、地表水が速やかに流水するようほ場の周辺、内部の排水溝を整理しておきます。

4.除草対策

生育期の雑草対策は遅れないように実施しましょう。

除草剤使用薬剤例

(10a当たり)

薬剤名 使用量 使用方法 備考(使用回数)
ハーモニー
75DF水和剤
5~10g 水 100L 播種後~節間伸長前(スズメノテッポウ)5葉期まで(1回)
アクチノール乳剤 100~200ml 水 70〜100L ヤエムグラ等広葉雑草(雑草生育初期)穂ばらみ期まで(2回以内)
エコパート
フロアブル
50~100ml 水 100L 広場雑草の2~4葉期(節間伸長開始期まで)(但し収穫45日前まで)

5.病害虫防除

麦類に多い病害では赤かび病、班葉病、なまぐさ黒穂病などがあげられます。検査規格では赤かび病粒の混入率0.0%以下になっていますので、徹底した防除を実施しましょう。

防除時期は、開花最盛期(二条大麦は穂揃い期)とその後7~10日後の防除が必要です。

散布薬剤例は表のとおりです。

病害虫防除使用薬剤例

農薬名 濃度
処理量
使用基準 赤かび病 さび病類 うどん粉病 アブラムシ類 ムギアカタマバエ 備   考
時期
(収穫前)
回数 方法
トップジンM(粉) 4kg/10a 14日前まで 3 散布         使用時期:出穂期以降  小麦2回以内  小麦を除く麦1回
トリフミン(水) 1000−
2000倍
14日前まで 3 散布        
ストロビー(フ) 2000-
3000倍
14日前まで 3 散布     ※赤さび病  散布量60~150L/10a
ベルクート(水) 1000-
2000倍
小麦
21日前まで
3 散布         使用時期:出穂期以降は1回  散布量60~180L/10a
スミトップM(粉) 4kg/10a 14日前まで 1 散布    
  • ※チオファーマネートメチルを含むトップジンM(粉・水)、スミトップM(粉)は総使用回数:小麦4回以内(散布3回出穂以降2回以内)、麦類(小麦を除く)3回以内(出穂以降1回以内)

農薬を使用するにあたっては農薬使用基準を遵守、また、残留農薬のポジティブリスト制度を認識して、他作物に農薬が飛散しないようドリフト(飛散)対策を十分検討して実施しましょう。

 

営農部  本田 隆志
広報誌「なごみ」2010年1月号掲載


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